キリストを信じる人が人口の1%である日本において、私たちがどんな風にクリスマスを祝っているのかを、皆さまはご興味を持たれていることと思います。クリスマスは、この日本でも長い間社会的風俗として受け入れられています。11月下旬から大都市の街々はイルミネートされ、人々はショッピングにいそしみます。
大人にとってクリスマスの意味は、高級なディナーを楽しんだり特別なプレゼントをしたりと、もっぱら商業的な意味になっているかもしれません。子供たちのお目当ては、サンタクロースとクリスマス・ギフト、そしてケーキでしょう。面白いことに、お寺の幼稚園でも「クリスマス会」をするんですよ。クリスマスというのは、日本ではそれだけ非宗教的なイベントになっている証拠ですね。
でも、このシーズンに色々な機関に寄付をする人たちも多くおり、自分が幸せに暮らしているこの時に困難に直面している人たちがいる人たちがいることを、より深く思いおこす季節でもあります。クリスマスの風習が日本で一般的になる前から、「歳末助け合い」という運動がどの町でも行われていました。日本では、お正月(一月一日)が一年で一番重要な日ですから、非キリスト教徒の家庭や商業施設、公共施設では、早ければ12月25日の午後、遅くても26日にはクリスマスのデコレーションが取り払われ、お正月のための飾り付けをします。各商店や100円ショップでさえも、クリスマス用の物と共にお正月飾りが売られています。
そんな風潮の中で、私たちは何をしているかというと、セントヨゼフ女子学園の伝統として行われているクリスマス・ページェントを中心に、非キリスト教徒の生徒たち、そのご家族たち、教職員たちにソフトな宣教活動をしています。修道院の入口には、訪れる方々をお迎えするために、日本風の聖母子像も設置しています。
神が肉体をもって私たちと共にいたいと願われたこと、その愛を、キリストと無縁のクリスマスを祝っている方たちに、今年も届けることができることを願っています。
Sr.マリー・ド・ルルド黒木 CSJ
Sr.マリー・ド・ルルド黒木(ロサンゼルス管区)出生地:東京、2019年に入会し、一年間三重県津市、二年間ロサンゼルス、10ヵ月フィラデルフィアのコミュニティで過ごし、現在ロサンゼルス在住。初誓願宣立後、ロサンゼルス・リトル東京近くにある聖フランシスコ・ザビエル教会に派遣される。CSJのコミュニティでの生活と、ここでのミニストリーを日々喜びをもって過ごしている。