多くのアジア諸国では2月初めに新年を祝っています。そこで今日は日本ではどう新年を祝うかをご紹介いたします。日本は1872年に太陰暦を放棄して太陽暦を採用したので、私たちは1月1日に新年を祝います。
さて、太陰暦の新年にも、私たちは違う行事をおこないます。旧正月の前夜、邪気を払うために各家庭で「福は内、鬼は外」と大声で言いながら大豆を外に撒きます。幼稚園などでも楽しんで行う行事で、鬼役の人は鬼のお面をつけて逃げるのです。
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鬼は疫病や災難の象徴で、それを払って新しい年を迎えるという願いが込められています。それが終わると自分の年の数だけ大豆を食べることになっているのですが、多いと一度に食べるのは無理ですね…
この習慣は古代中国の陰陽五行に起源をもち、日本には千三百年以上前に伝わって現在に至るまで続いています。
このように私たちの文化的習慣は古代の中国に起源を持つものが多いのですが、それが現在まで続いているということに意味があります。日本は第二次世界大戦に敗北して7年間GHQの占領下におかれたことで、急速に西洋化(アメリカ化)が進んでいるように見えますが、十数世紀もの間私たちの生活に深く浸透している伝統的慣習や、社会のありかた、ものの考え方を変えることは容易にできないし、また変える必要があるのかも慎重に考えなければなりません。
インターナショナル・コミュニティの一員である私たちが、お互いをよく知り、お互いの背景に興味をもち、互いの違いに敬意を払いながら共に歩んでいけますように!
Sr.マリー・ド・ルルド黒木 CSJ
Sr.マリー・ド・ルルド黒木(ロサンゼルス管区)出生地:東京、2019年に入会し、一年間三重県津市、二年間ロサンゼルス、10ヵ月フィラデルフィアのコミュニティで過ごし、現在ロサンゼルス在住。初誓願宣立後、ロサンゼルス・リトル東京近くにある聖フランシスコ・ザビエル教会に派遣される。CSJのコミュニティでの生活と、ここでのミニストリーを日々喜びをもって過ごしている。
