私たちは個人的に、そして修道会としてプラスチックの消費を減らす取り組みを続けると同時に、私たちのシスター方は、世界的にもプラスチック生産を削減するためのシステムソリューションを提唱し続けています。国連はこの問題への取り組みを進める中、私たちはその活動を注視しています。
国連での活動を提唱する
11月末にウルグアイで開催された国際交渉委員会(INC1)に、聖ヨゼフ修道会国連非政府組織(CSJ UN NGO)を代表して、シスター・メアリー・ルー・ドランとシスター・パティー・ジョンソンがオンラインで出席しました。この会議では、国連がプラスチック汚染に関する法的拘束力のある国際条約を策定するための作業が行われていました。シスター・パティーはパリで開催される次の会合に直接出席し、この条約を推進する予定です。可能であれば聖ヨゼフのシスターたちの国際代表団も共に出席することも検討されています。
INC 1に出席した代表団は事前に十分な準備をしたため、プラスチック汚染に関する広範な問題について実質的な討議に参加することができました。代表団は、忠実に2年間の期限内に条約を交渉・策定する計画を立てています。これは国連が条約を交渉する期間としては非常に短い期間であることは注目すべきポイントです。
国連代表団は、プラスチックの生産から製造、耐用年数の終了に至るまで、プラスチックの全ライフサイクルを対処するための強力かつ緊急のコミットメントを表明しました。自発的なコミットメントだけでは十分でないことは明らかであり、したがって、強制力のある基準を持つ法的拘束力のある条約を策定することが決定されました。
私たちは、プラスチック汚染が専門分野であり、そのアプローチが私たちの価値観と一致しているパートナーにリードをとってもらっています。CSJ UNNGOの代表であるシスター・バーバラ・ボザックと相談し、私たちはHigh Ambition Coalition to End Plastic Pollution(チリとペルーが所属)、International Alliance of Waste Pickers、Endocrine Society、Small Island Developing Statesなどの組織団体と提携し活動することを検討し始めています。 私たちには、これらの組織団体の呼びかけを拡張する援助ができます。
私たちが提唱していることとは
多くの支持者は、プラスチックの全ライフサイクルについて、そして、プラスチックの有害な添加物がいかに人間の健康や環境に害を加えているかなどについて訴え、2040年までにプラスチック汚染をなくす必要があると強く提唱しています。彼らは、プラスチック製品を製造する際に危険な化学物質を排除するような国際的基準を確立することや、プラスチックのリサイクルと再利用のプロセスを策定することを求めています。更に、マイクロプラスチックの対処や、法的拘束力のある禁止や制限を通じて問題のあるプラスチックの排除に向けたより積極的な行動を求めています。
太平洋小島嶼開発途上国は、60年以上前にプラスチックが発明されて以来、私たちの環境に存在し、対策を講じなければ今後何世紀にもわたって存在し続けるレガシー・プラスチック問題の改善対策に取り組むことを求めてきました。これらのプラスチックは、海で長期間漂流した後、これらの島々に漂着し、いかなるリサイクルも不可能な状態になっています。彼らは、使い捨てプラスチックをなくすこと(使い捨ての包装はプラスチック廃棄物発生の半分を占める)、また問題のある、あるいは有害なポリマーや他の構成化学物質を禁止することを支持しています。生産に有害な化学物質が使用されていないプラスチックの明確なラベリングも求めています。この取り組みにより、使用済みのプラスチックを安全にリサイクルすることができるようになります。
私たちの所在する国々から
私たちは、私たちのシスターやアソシエートが住んでいそれぞれのる国の代表者たちからの報告や行動には特に関心を持っています。
日本は、「大阪ブルーオーシャン・ビジョン」と呼ばれる、プラスチックが海に流れ出すことを防ぐための国際的な連合について発表しました。この取り組みには、すでに80カ国が賛同しています。
ペルーは冒頭の声明で廃棄物管理を優先し、特に使い捨てプラスチックとマイクロプラスチックに重点を置きました。そしてペルーもまた、人間の安全と健康のために、プラスチックに含まれる内容物の明確な表示の重要性を強調しました。
米国は、この条約のビジョンが合意された地であるナイロビの精神を継続するよう全員に奨励しました。そして、世界はプラスチックに溺れつつあり、今こそ変化を起こすべき時であると主張しました。日本や他の多くの国々と同様、米国も、プラスチックはすぐにはなくせないこと、社会の中で役割を果たしていることを認めた上で、この条約は2040年までにプラスチックの環境中への放出をなくすための高いハードルを設定しなければならない、と述べました。
次の条約交渉の会合で私たちのスタンスを主張し続けるための修道会委員会を設立しました。随時、進展具合・最新情報を提供いたします。
私たちと共に行動を取りましょう
皆様それぞれが、ご自分の国の国連常駐代表と連絡を取る、グローバル・プラスチック・フリー条約を支持するよう促してください。
日本の方は、下記の用紙を署名していただければ、日本の代表者に送付されます。米国、ペルー、チリの方は、英語またはスペイン語のツールをご利用ください。