女性のためのノヴェナ(9日間の祈り)について
直近の修道会総会では、我が修道会は女性たちを支援することを約束をしました。 「希望の光となるよう努力し、私たちは…自分の声を主張し、包括的な教会と社会を目指して、女性とともに歩むことを約束します…」
全世界のカトリック教会では、「シノダリティに関するシノドス」が開催されており、世界中のカトリック信者から「長期的によりシノダリティな教会となるための道を、神の民全員が進む方法を共に識別する機会を提供するため」のアイデアを求めています。
シノドスの次のステージに向けて、私たちは、より包括的な教会となるために、9ヶ月間、毎月、女性のためのノヴェナを一緒に祈るよう、お願いしたいと思います。そして毎月、私たちは以下のことを分かち合います:
- • シノドス文書から、タイトルは”「天幕の空間を広げよ」(イズ54:2)大陸段階のためのシノドス作業文書”、特に “女性の参加を再考する “に関するパラグラフ60~65の中から引用。
- • 私たちにインスピレーションを与えてくれる教会の女性の略歴の紹介
- • 教会と社会のための祈り
6月のノヴェナ
この問題は、さまざまな形で、さまざまな文化的背景を越えて存在し、女子修道会だけでなく、一般女性の参加と認識にも該当します。Superiors of Institutes of Consecrated Life(奉献生活修道会の修道院長たち)の報告書には 「意思決定や教会での言葉遣いに性差別が蔓延しています。その結果、女性は教会生活における意義ある重要な役割からは排除され、彼女たちの働きや奉仕に対して公正な賃金を受け取っていないなどの差別を受けています。女性修道者はしばしば安価な労働力とみなされています。一部の教会では、女性を排除し、教会の機能を常任助祭に委ねる傾向もあります。また、女性でも男性でも、洗礼を受けたすべてのキリスト教信徒の基本的な平等と尊厳を無視し、修道衣を着用しない宗教生活を過小評価する傾向さえあります。
大陸段階のためのシノドス作業文書, 63
シスター・中村順子(のりこ)
「日本は、社会に適合するためのプレッシャーが極端に強い国です。そのプレッシャーと、社会の恥になるという絶対的な恐怖とが相まったとき、人々は時として考えられないような行動を起こすことがあります:彼らは自分から姿を消してしまうのです。つまり自分の存在そのものを消してしまうのです。もちろん、政府の記録からは消えるわけではありませんが、その人という人間が消えるのです。ニューヨーク・ポスト紙によると、1990年代半ばから年間約10万人の人が姿を消している、つまり『蒸発』したのだそうです。プレッシャーの強い社会では、”逃げる “ことのほうが簡単でより幸せな選択であることもある。」
『東京の失われた街、山谷の真実』
その人たちが消えていく場所は、山谷(さんや)という東京の非常に貧しい地区なのです。家族は自分達の身内や大切な人が、どこでどのように生きているのか全くわからないままになっている場合がほとんどです。山谷でホームレスの人や、日雇い労働者が亡くなった場合、その人の本名を知っている人が誰もいないため、家族に連絡の取りようがないことも多々あります。
ベリス・メルセス宣教修道女会のメンバーであるシスター・中村順子は、山谷に「ほしのいえ」を設立し、30年以上にわたって亡くなった人の「命の名簿」というリストを作成し、彼らが生きた証しを残すために取り組み続けています。彼女の愛情の中では、彼らは決して消えることはありません。山谷の市街で暮らす人々に対する彼女の優しさに因んで人々は、彼女のことを「日本のマザー・テレサ」と呼んでいます。
祈り
親切なる神様よ、シスター順子が世界に示している寛大さと忍耐の証しが、私たち自身の人生の模範となりますよう。目に見えない人たちや、忘れられた人たちを見つけ出し、その人たちの人生の恵みを明らかにする根気と忍耐力を私たちにも与えてください。アーメン。
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